メルボルンで虹織り(虹色の手織り)をしている、陽子です♪
私の作る虹織りアート作品に、時々、登場するモノがあります。それは、『宝糸(たからいと)』です。
虹織りチュニックの宝糸♪
例えば、この『虹織りチュニック』を、近くでよく見ると・・・

↑向かって左側の虹色部分が『ザラザラ』とした質感です。

もっと近づいてみると・・・

↑玉結びが、いっぱいです。
この玉結びがいっぱいついたモノが、『宝糸』です♪
『宝糸』は、なぜできるの?
手織り機から『織り上がった布』を切り離す時、
どうしても、『織り始め』と『織り終わり』の部分のタテ糸が、2〜15cmほどの中途半端な長さの糸として、手織り機側に残ってしまいます。
たぶん、この動画を見てもらうと、わかるかな?
宝糸の使い道?

こういう中途半端な長さの糸ちゃんは、『ゴミ』として、いさぎよく捨てて・・・
絶えず、新しい糸で手織りをした方が、時間の効率はいいです。
でも、なんか、もったいないって言うか・・・だって、虹色で、すっごく可愛いんです♪
それに・・・
のちほど、ご説明しますが、日本には『結び』の文化があってね。『生命の源・生み出す力』や『厄除け』などの意味があるそうなんです。
なので、私は、この『宝糸』ちゃんたちを、捨てるのではなく・・・。
むしろ作品づくりの『主役』にすることもあります。
宝糸を結ぶ、結ぶ、結ぶ・・・どんどん結ぶ♪

↑まず、宝糸ちゃんたちを、色ごとに分けます。

↑スーパーで野菜や果物が入っていたトレーをリサイクルし、色ごとに仕分け。

赤い糸から、虹色の順番に、宝糸ちゃんたちを丸結びしていく。

↑どんどん丸結びで、つないでいく。
(絹こし豆腐のトレーをリサイクルしてます)

↑絹こし豆腐のトレーに、たくさんの宝糸ちゃんが溜まってきたら・・・。
結び目の余分な糸をカットして、コーン糸巻きに巻いていく。

↑余分な糸を、結び目ギリギリにカットして、出来上がった宝糸ちゃんたち。
宝糸を仕上げるのにかかる時間♪

この『結ぶ』作業・・・すごいです。
延々と、丸結びを作っていく単純作業です。
量にもよりますが、1週間ほど、まるまるかけて、ひたすら結ぶ、結ぶ、結ぶ、結ぶ、結ぶを繰り返します。
もうね、どう考えても・・・
普通に、この中途半端な長さの糸を『ポイッ』と捨てて・・・。
新しい糸を使った方が、効率がいいです!!!!!!!!(苦笑)
ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ
でも、そんなに面倒くさいことを、『わざわざ』やっている変態な私。
はい、狂気の沙汰としか、思えないでしょ?
でも、その『こだわりの理由』とは・・・・・
日本の『結び』の習慣♪
日本には、『結ぶ』という言葉や、習慣がたくさんあります。
日本古来の「結び」という言葉には、『生命の源・生み出す力』や『厄除け』などの意味があるそうです。
また『運命の人と結ばれる』などの意味も込められているようです。
ざっと今、思いつく限りでも、『結び』にまつわる日本語が、いろいろあります♪:
・手紙の、『結び』の言葉、
・相撲の『結び』の一番、
・男女の仲を結ぶ「縁結び」、
・人と人との『結びつき』、
・ご飯を握って作る『おむすび』、
・紙製の紐を『結んで』作られる、披露宴の水引、
・縄を『結んで』作られる、しめ縄、
・神社でおみくじを引いた後は、小枝に『結び』ます。
また、第二次世界大戦まで、日本で盛んに行われたものとして、『千人針』があります。1メートルほどの長さの白布に、赤い糸で千人の女性に一人一針ずつ縫って結び目をつくってもらうものです:
日露戦争の頃から、同様の千個の結び目を作った布を弾丸避けのお守りとし、出陣する兵士に持たせる祈念が日本各地で行われていた。この頃には「千人結び」や「千人力」などの名でも呼ばれていた。
第二次世界大戦まで日本でさかんに行われた、多くの女性が一枚の布に糸を縫い付けて結び目を作る祈念の手法、および出来上がったお守りのこと。武運長久、つまり兵士の戦場での幸運を祈る民間信仰である。
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/千人針
調べたところ・・・・
結びの語源は、『生す(むす)』『霊(ひ)』にあります。
「むすぶ」は「くくる・束ねる」というだけでは無く、「むすぶ」ことによって人の想いまでも留まらせる効力があると考えられています。
またご存知のように「約束をむすぶ・人と人とをむすぶ」など、ご縁や心をつなぐという意味でも使われています。
元々、むすびの語源は「産霊」(むすひ)といわれており、これは万物を産み成長させる神秘的で霊妙な力を表しているそうです。
古事記には、天地が形成された時に天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)と共に、高御産巣日神(たかみむすひのかみ),神産巣日神(かむむすひのかみ)の『むすびの二神』が現れたとの記述があり、世の多くの神々の中でも二神は特に尊い神であると伝えられてきました。
万物に神が宿ると考えられていた古来の日本では、物の結び目にまでも神の心が宿っていると考えられていたそうです。
出典:http://むすび.jp
ということで・・・。
私が、わざわざ、時間の効率の悪い『宝糸』ちゃんたちを、結んで、結んで、結んで、虹織りアート作品をお作りしている理由は、
『ネガティブな波動を跳ね返す、厄除けのお守り』の意味も込めてなのです。
そのために、時間の効率が悪いのは分かっていても、あえて、ありえないような膨大な時間をかけてお作りしています。
虹色の魔法について♪
また、私のお作りする虹織りアート作品は、虹色で手織りしています。
実は、これも身につけた人への、『虹色の持つ幸せな波動で、厄除け・厄落とし』する意味がこもっています。
『虹色の魔法の力』については、こちらで読めます:
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