2019年に手織りを始めました。
私が通ったメルボルンの手織り教室「Art Weaver SAORI Studio」には、日本製の手織り機SAORIが置いてありました。
SAORIのすごいところ:「タテ糸ローラー巻き」を使えば、縦糸を整経する必要がない

SAORIは、「タテ糸ローラー巻き」(英語名はPre-wound Warps)を販売しています。つまり自分で1から縦糸を整経しなくても、あらかじめ出来上がった縦糸のロール巻きを使って、すぐにパッタンパッタンと手織りできるんです。
一般的に、縦糸の整経は半日近くかかります。手先や目元の細やかな作業は楽しくもあり、ちょっぴり面倒臭い作業です。初心者が一番つまずきやすいのは、整経(タテ糸づくり)です。
「黒い色のタテ糸ローラー巻き」を使って手織りすると?
「Art Weaver SAORI Studio」では、あらかじめ出来上がっている、「黒い色のタテ糸ローラー巻き」を使って手織りします。
私も、初期の3作品は、「黒い色のタテ糸ローラー巻き」を使って手織りしました。横糸はカラフルな色を多色使いして虹色にしてます:



確かに整経する手間もなく、「黒色の縦糸に、カラフルな横糸で虹色の手織り」がすぐにできるのは楽しかったです。
もし縦糸も横糸もカラフルな多色使いで、両方とも虹色にしたらどうなるんだろう?
好奇心にかられた私は、自分で1からカラフルな糸で縦糸を整経し、「虹色のタテ糸ローラー巻き」を作ってから手織りしました。
それが、この2作品です↓:


「黒色のタテ糸ロール巻き」を使った上の3作品は、例えば赤の横糸を使った部分を観察するとします。至近距離で見ると確かに「赤色」なのですが・・・。遠目から見ると縦糸の黒と横糸の赤色が混じった色になります。
これは赤だけに限らず、「黒色のタテ糸ロール巻き」の中で使ったウォーム系の明るい横糸の色(赤、オレンジ、黄色、ピンクなど)は、どれも「グレーっぽい濁りが混じった色」に見えます。濃いネイビーや紫などクール系の色は、縦糸の黒と混じってもそれほどグレーっぽい濁りは気になりません。
そして「虹色のタテ糸ローラー巻き」を使った下の2作品は、水彩画絵の具のように「透き通った色」で、グレーっぽい濁りがない色が多いです。とは言えど、これも縦糸と横糸の色の組み合わせによります。例えば、「赤x緑」など補色関係にある色を組み合わせると、遠目で見ると茶色っぽく見える見えるようです。
Weaving Color Mixerで、色の組み合わせをシュミレーション
さて、私は2019年に手織りを始めてから、手織りのことをもっと知りたくて、手織り好きな人が集まるFacebookグループに参加してます。
そして、ある英語の手織りグループで、縦糸と横糸の組み合わせで出来る色を予測する、無料のツールのことを知りました。「Weaving Color Mixer」というツールです。
オンライン上で、縦糸の色と、横糸の色を選ぶだけで、その組み合わせで出来る色が、瞬時に視覚でわかるツールです。
試しに、いろんな色の縦糸と、カラフルな横糸を組み合わせてみました。
横糸の色は、8色(赤、オレンジ、黄色、緑、水色、青、紫、ピンク)で実験してます。
(A)「黒色のタテ糸ローラー巻き」を使って手織りした場合
黒色のタテ糸ローラー巻きを使った場合は、当然ながら、縦糸の色は「黒1色」です。

黒x赤 
黒xオレンジ 
黒X黄色 
黒x緑 
黒x水色 
黒x青 
黒x紫 
黒xピンク
出典:https://www.warpandweave.com/weaving-color-mixer/
横糸の色は、8色(赤、オレンジ、黄色、緑、水色、青、紫、ピンク)で実験しているので、全部で8色の組み合わせパターンが生まれます。
(B)カラフルな縦糸(8色)xカラフルな横糸(8色)で手織りした場合
今度は、縦糸をカラフルな色(8色)で整経し、横糸もカラフルな色(8色)で織った場合は、どんな色の組み合わせになるのでしょうか?
では、「赤色の縦糸xカラフルな横糸8色」の組み合わせパターンから、順番に縦色を変えてシュミレーションしてみます:
(B-1)「赤色のタテ糸 x カラフルな横糸8色」で手織りした場合

赤x赤 
赤xオレンジ 
赤x黄色 
赤x緑 
赤x水色 
赤x青 
赤x紫 
赤xピンク
(B-2)「オレンジ色のタテ糸 x カラフルな横糸8色」で手織りした場合

オレンジx赤 
オレンジxオレンジ 
オレンジx黄色 
オレンジx緑 
オレンジx水色 
オレンジx青 
オレンジx紫 
オレンジxピンク
(B-3)「黄色のタテ糸 x カラフルな横糸8色」で手織りした場合

黄色x赤 
黄色xオレンジ 
黄色x黄色 
黄色x緑 
黄色x水色 
黄色x青 
黄色x紫 
黄色xピンク
(B-4)「緑のタテ糸 x カラフルな横糸8色」で手織りした場合

緑x赤 
緑xオレンジ 
緑x黄色 
緑x緑 
緑x水色 
緑x青 
緑x紫 
緑xピンク
(B-5)「水色のタテ糸 x カラフルな横糸8色」で手織りした場合

水色x赤 
水色xオレンジ 
水色x黄色 
水色x緑 
水色x水色 
水色x青 
水色x紫 
水色xピンク
(B-6)「青のタテ糸 x カラフルな横糸8色」で手織りした場合

青x赤 
青xオレンジ 
青x黄色 
青x緑 
青x水色 
青x青 
青x紫 
青xピンク
(B-7)「紫のタテ糸 x カラフルな横糸8色」で手織りした場合

紫x赤 
紫xオレンジ 
紫x黄色 
紫x緑 
紫x水色 
紫x青 
紫x紫 
紫xピンク
(B-8)「ピンクのタテ糸 x カラフルな横糸8色」で手織りした場合

ピンクx赤 
ピンクxオレンジ 
ピンクx黄色 
ピンクx緑 
ピンクx水色 
ピンクx青 
ピンクx紫 
ピンクxピンク
まとめ
「黒色のタテ糸ローラー巻き」を使った場合は、当然ながら縦糸の色は「黒1色」です。
「カラフルな色のタテ糸ローラー巻き」を自分で整経した場合は、もっと多彩な色の組み合わせが楽しめます。
今回は仮に:
●縦糸8色(赤、オレンジ、黄色、緑、水色、青、紫、ピンク)
x
●横糸8色(赤、オレンジ、黄色、緑、水色、青、紫、ピンク)
・・・という感じで、縦糸と横糸の8色は同じ色で織ったと仮定して実験しました。
ざっと計算しただけでも、「縦糸8色 x 横糸8色=全部で64色」の組み合わせになります。
でも、実際に手織りするときは、縦糸は「切れにくい素材で、太めの糸」、横糸で使う糸は「デリケートな素材で、細めの糸を数本まとめて」使うことも多いかもしれません。
だから、「縦糸の赤」と「横糸の赤」は、異なる素材・太さの糸になります。色味も微妙に異なるかもしれません。だから、実際には64色以上の色の組み合わせになりそうです。
つまり、「黒色のタテ糸ローラー巻きを使い、縦糸は黒一色の場合」と比べると、「カラフルな色のタテ糸ローラー巻き」を自分で整経する方が、より複雑な色の組み合わせが出せるわけですね。


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